偏差値で選ばない大学進学というと一般入試では志望大学に合格できないからと勘違いする方は少なくない。しかし、そもそも現在の大学入試はおかしい。大学入試改革といわれ続けて数十年たつが、残念ながら遅々としていい方向には向かっていない。
確かに大学で学ぶためには、ある程度の学力は必要となる。その学力を計るのが大学入試試験だ。しかし、現在の入試はどちらかというと受験生を振るい落とすための出題傾向にあるのではないだろうか。そうした入試問題に対応するための勉強が何よりも重要になっているといえる。頭が柔軟な中高時代に馬鹿げた暗記問題を解くことに重きを置くばかりに、自分の頭で考え、自身の感性を研ぎ澄まし、色々な事象に触れて、色々なことを学ぶということができないでいる。
そんな無駄で無為な時間を過ごすのであれば大学が用意した推薦入学や総合型選抜で大学合格を目指すことにし、高校生活では大学に入学してから自分が進む道をしっかりと模索することに集中し、それに似あう大学を選んで欲しいと思う。それが本来の大学選びではないのだろうか。