大学で学ぶ理工系の女性を対象に、最大で年１２０万円を給付

ソニーグループ、返済不要の奨学金制度を創設

ソニーグループは、大学で学ぶ理工系の女性を対象に、最大で年１２０万円を給付する返済不要の奨学金制度を創設した。理系の女子学生を増やすため、授業料に相当する額を支援するというものだ。

同制度は応募時点で国内の大学の理工系学部の１年生か、高専から進学した３年生を対象とするものだ。日本国内で暮らすことを条件とい、最長で６年間支援する。２０２４年度は１０人程度を募集する。企業が給付する奨学金の条件の多くに、その企業に入社するというものが多いが、今回の奨学金ではソニーへの入社は前提としていなのは可能性を持つ若者にはこの上ない好条件の奨学金といえる。
ただし、給付金の対象学生には、ソニーが中高生向けに開くイベントで運営スタッフを務めてもらうことや、ソニーの女性技術者と交流する機会も設ける。ソニーで働く女性は海外の拠点では４２％だが、国内は２６％（２２年度）にとどまる。特に技術系は就職希望が少ないということも今回の奨学金給付制度の背景にあるようだ。いずれにしても理系を目指す女子受験生にはありがたい奨学制度といえる。

これまでにも理工系の女子学生を対象とした奨学金を給付しているのはトヨタ自動車グループが年６０万円を実質無利子で融資するというものや、三菱重工業の理工系のエンジニアを目指す大学院生に月１２万円を給付するというものがある。

その他、返済型の奨学金制度では大学卒業後の返済負担が社会問題となっていることを受け、給付型の奨学金制度が年々充実してきているので高校や予備校の進学指導者などに相談してみるといいだろう。当マダテガサイトでも随時、奨学金制度についての情報を発信しているので見逃さないように注意していて欲しい。