東京国際大学建学の理念
建学の理念である「公徳心を体した真の国際人の養成」のもと、国内外を問わず活躍するグローバル人材を送り出し続けている東京国際大学。
2023年9月には、都心の一つに数えられる池袋キャンパスの開校が予定されるなど、受験生にとって最も気になる大学の一つに数えられている。そこで同大学の建学理念のほか、同大学の特色といわれる英語教育、スポーツ教育についてと、池袋キャンパスの機能、役割を探ってみた。
グローバル時代に通用する国際力と、 多様化する価値観を受け入れる公徳心の養成を目指す教育
建学理念に「公徳心を体した真の国際人の養成」を掲げる東京国際大学は、1965年に開校。2021年には、商学、経済学、言語コミュニケーション学、国際関係学、人間社会学の5学部に医療健康学部が加わり、より一層の飛躍が期待されている。
同大学の倉田信靖理事長・総長は、建学の理念にある「真の国際人」についてこう説明する。
『真の国際人』とは、公徳心を備えた国際人を指します。「国際性を掲げる大学が数多くある中で、あえて『真の』を付け加えたのは、本学の独自性がその言葉に秘められているからです。聖徳太子の十七条憲法は、『和を以て貴しとなす』で始まります。
日本人が古くから行動の指針としてきた和の精神、つまり、公徳心で、民族・宗教・国境を超えた精神です。本学はこの公徳心を備えた国際人を育成し、世界各地に送り出し、人類の発展に寄与することを教育理念として掲げ、創学以来、貫いてきました」
総長の言葉通り、同大学では、真の国際人を標榜する上で欠かせない語学教育が徹底されている。中でも世界標準語といわれる英語教育には力を注いでおり、学部横断プログラムの「グローバルコース」では、姉妹校の米ウィラメット大学と連携した東京国際大学独自の英語教育組織「GTI(Global Teaching Institute)」所属のネイティブ教員により、オールイングリッシュのレベル別少人数授業で英語力に磨きをかける教育プログラムが実践されている。
また、2年次秋からの「ASP(American Studies Program)」では、アメリカのオレゴン州にあるウィラメット大学で現地の学生とともに学び、帰国後は、留学生の多くが在籍する英語のみの授業で教養・専門科目を学べるというコースもある。いわば、短期留学と集中教育を履修することで「E―Track(英語学位プログラム)」、または長期留学で国際社会で活躍するための力を身につけられると学生たちに人気という。
高く評価するのは学生に限らない。イギリスの高等教育専門誌「タイムズ・ハイヤー・エデュケーション」による「THE世界大学ランキング日本版2021」では、「国際性」分野において全国第13位、首都圏第4位にランキングされ、前年よりそれぞれ順位を上げるなど、外部機関からも大いに注目されている。
教育の柱としているスポーツとAI
東京国際大学のもうひとつの教育の柱となっているのがスポーツだ。東京オリンピックでも注目を浴びた重量挙げの三宅宏美さんの叔父で、前東京オリンピックで金メダルを獲得した三宅義信さんや、ソフトボールの元日本代表監督の宇津木妙子さんなどが名を連ねるのは、同大学がいかにスポーツ教育に力を注いでいるかを物語っており、また、箱根駅伝での目覚ましい活躍や、駅伝日本代表選手輩出など、教育の成果は確実に結実している。
「今年、開催されたオリンピックなどはまさにその象徴といえるでしょう。世界の若者が一堂に介して技を競い合う姿にスポーツの持つ国際的協調性がみて取れるように、スポーツを通じて真の国際性を身につけることができるのです」
倉田信靖理事長・総長はそう力強く話す。
さらに、AIの教育・研究にも目を見張るものがある。それを象徴するのが、インドの「テックマヒンドラ」社との提携である。同社との提携は日本の大学として初めてのケース。また、2022年度には、商学部に「グローバルデータサイエンスコース」を開設し、英語とデータサイエンスの両方に秀でた人材を育成していくという。
2023年9月池袋キャンパスオープン!
そして、今、なによりの同大のトピックスは、2023年9月に新設される池袋キャンパスだ。同キャンパスは、国際ブレイン・サーキュレーション拠点として機能、100カ国を超える留学生2000人を含む3500人の学生が集い、「E―Track」をはじめとした同大のグローバル教育機能が集約するという。
「地上22階、高さ約94m、延べ面積約3万5000平方mの池袋キャンパスの新設により、大学の原点である埼玉・川越と姉妹校のウィラメット大学がある米オレゴン州、この3拠点が知のネットワークとして連携することが可能になります」
倉田信靖理事長・総長は、世界各国から学生、教員が池袋キャンパスに集い、国際貢献を果たす学生の輩出を期待する。
まさに上昇機運に乗る勢いに満ちた東京国際大学。2021年4月には医療健康学部理学療法学科が開設された。同学科は、臨床理学療法、スポーツ理学療法、予防理学療法の三つの履修モデルを展開し、人の心に寄り添いながら身体の機能を回復させる医療専門職の育成を目指している。
関東最大級の医療グループとの連携など、安心・充実した臨床実習環境や理学療法に特化した英語科目が学べることで受験生にも注目されている。
さらに来年度には、人間社会学部福祉心理学科に「公認心理師」の資格取得に向けたカリキュラムがスタートするという。将来、国際的に活躍したいという受験生はぜひ、検討したいところだ。