なるため! 通訳その②

自分の得意とする分野の通訳としてスタートするのがプロへの早道。それを基に大学や学部を選んでみましょう。そして大学で学んだ後、就活ではその専門性が自分のアピールポイントとなるはずです。

通訳志望で就活ができるか?

通訳志望で就活するというのはよほどのことがない限りあり得ません。たとえハイレベルの語学力があるにしても、その企業、取り扱い品目に関して理解しなくてはならないことから、企業としては通訳としての即戦力を求めることはないでしょう。むしろ語学力、即ち会話力に期待をして営業職にという考えを持つ企業も少なくありません。

つまり、通訳志望とだけして、配属されるのはどの部署でも構わないという姿勢を見せていないと通訳採用を見合わせる場合、不採用となる危険性もあります。そうなるとせっかくのチャンスを逃すことにもなってしまいます。

また、通訳を志望して就職したとしても、必ずしも配属されるとは限りません。とりわけ入社してしばらくは、自社についての基本情報や取り扱う製品などの知識を身につけるのが先決と、営業や製造部門に配属させることが多いようです。
たしかに、就職した企業について何の知識もなければ、通訳者として活躍しようがありません。そういった意味ではいきなりフリーの通訳者というのは成り立ちにくいのかもしれません。

ビジネスシーンで活躍する実力を身につける

企業に入社した以上、人事に従うしかありませんが、通訳として自己アピールするためにはやはり資格がものをいいます。通訳ビジネス検定試験や英検、あるいはTOEIC©などの資格や成績を示せるように準備しておくといいでしょう。就職した企業とその業界の商習慣や契約、貿易、会計などの資格や知識もしっかりと勉強する必要があります。

社員通訳のメリット

企業に社員として就職すると生活は安定しますが、通訳以外の部署へ配属されることもあります。そうした場合でも通訳の修業期間として、その部署でしっかり知識やスキルを身につけるのも通訳に役立ちます。
フリーランスの通訳者は、収入に安定性はないものの、自分の得意とする分野で活躍でき、その分野のスキルをアップさせていくというメリットがあります。

通訳のはたらきがい

通訳は主役となる人と人の間に立つ仕事だけに、それぞれの感情を共感したり、価値観を同じにしたりするという、人間的成長が望める職業でもあります。そうした経験が通訳者としてのスキルアップとなり通訳者としてだけでなく、人間として成長していくといわれています。

通訳者の現場は一ヵ所というわけにはいきません。社内での通訳に加え、自社工場、先方に出向いたり、海外出張の可能性もあります。また、それぞれの国の事情や文化、教育、生活の価値観などにも触れることができ、人として成長するチャンスが多いといえます。

一歩一歩の努力がスキルアップとなる

通訳は目立つ存在であってはいけません。自分の意見や感情を出すことはできません。時には、こう言えばという自分の考えが前に出てしまうようなこともありますが、あくまでも当事者同士の話し合いですので、自分の考えを出すことは許されません。

また、言葉は日々変化しますから日本語にしても、外国語にしても最新の単語や言い回しを押さえておく必要があります。商習慣や契約といったビジネスの基本には大きな変化はないものの、最新の技術、経済動向、流通システムなど変化にとんだ分野の新語、テクニカル単語、そしてイディオムなども使いこなしていけるように準備しておく必要があります。

また、外国人が話すそれぞれの言葉には癖があります。つまり、日本人の英語と中国人の英語にはイントネーションやアクセントに違いがあるような場合、一回では聞き取れず、もう一度お話しくださいとお願いすることもあり、それを何度も繰り返すことで、相手にも、依頼者にも不信感を与えてしまうケースも少なくありません。
そうしたケースに備え、いろいろな国の人が話す外国語に慣れておく必要もあります。事前にプロフィールなどをチェックしたり、その国の辞書などを用意しておくことも必要となってきます。

 

 

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