大学進学、どのくらいお金がかかる?その②(節約術 )

「大学入学共通テスト」や「Web出願」で受験料を節約しよう

大きな負担となる受験料の 節約テクニック

昨今では、国公立1校、私立3校などの複数校受験が当たり前になり、受験料や交通費などもかさみがちです。節約ポイントとして、「大学入学共通テスト利用入試」、「併願割引制度」や、滑り止め校選び、交通手段や宿の手配があります。これらを活用すれば計30~50万円の節約になるのでチェックしていきましょう。

まず、私立大学の受験で利用価値が高いのが「大学入学共通テスト利用入試」です。一般入試であれば、1校につき3万5000円かかる受験費用が、1校につき1万5000円~2万円で済みます。大学入学共通テストの結果で複数の私立大学を受験できることから、さまざまな私立大学を個別に受験するよりも、体力・気力的にもぐっと楽になりますし、その都度受験に赴く交通・宿泊費もかからないというメリットもあります。

例えば、個別試験を利用して遠方の私大 3 校を受ける場合、受験料、交通・宿泊費を合わせるとおよそ 25 万円にもなりますが、これをセンター試験利用入試で受験すれば、 6 万円ほどに抑えられます。実に19 万円もの大きな節約になるのですから、これを活用しない手はありません。

同じ大学で複数学部・学科受験をするなら、併願割引制度を活用しよう

同じ大学の複数の学部や学科を併願することで 2 つ目以降の受験料が減額される「併願割引制度」もあります。例えば、ある大学の 3 学部を併願して受験する場合、併願割引料 1 万円× 2 学部として、 2 万円ほど節約できます。
同じ大学で興味のある学部や学科が複数ある場合や、どうしてもその大学に入りたい場合などは、ぜひ利用したいところです。割引が適用される入試形式や出願方法は、大学によって異なりますのでよく調べるようにしましょう。

また、最近ではWeb上からの出願を受け付ける大学も増えました。一部の私立大学には、郵送で願書を取り寄せると1000円前後かかるところもあります。Web出願を利用すれば取り寄せ不要で、しかも節約になるというのですから、積極的に活用したいところです。

滑り止め校の 振込期限に注意して!

受験料の節約と併せて確認しておきたいのが、滑り止め校に納める初年度納付金の振込期限です。この初年度納付金には、入学金・1年次の授業料が含まれます。多くの私立大学では、合格発表から1~2週間後に期限が設けられ、第1志望の合否がわからないうちに支払わなければならない場合があります。

授業料については、3月31日までに入学を辞退すれば返金されますが、入学金は一切戻ってきません。通うこともない大学に25~30万円ほどの入学金を支払うのは納得できないが、如何ともし難いというご家庭も少なくないでしょう。

しかし、受験計画をしっかり練っておけば、無駄を避けられるケースもあります。例えば、第1志望校の合格発表日を調べ、それ以降に納付金の振込期限が設けられている大学を滑り止め校にすれば、支払い損はなくなることになります。

志望校すべての納付金の振込期限を調べるのは、それなりの労力となります。受験が差し迫ってくると、集中力も途切れがちになるものです。早めの準備をお勧めします。また、同じ大学でも前期試験と後期試験では、期限や金額が異なる場合があることに注意してください。

宿泊施設、交通機関も早めの手配で心のゆとりを

地方の高校生が都心の大学を受けるケースで重くのしかかる出費が、受験会場への交通費・宿泊費です。同じホテルに連泊して割引を受けるというのもありますが、受験生はとてもセンシティブになっているものです。
早朝からの大移動は受験生の負担になりかねませんし、大雪などの悪天候に見舞われ、移動がままならない可能性もあります。試験会場付近のホテルに投宿して、ゆっくりと朝食をとって試験に臨むというのが理想的といえるかもしれません。

中には、受験生を対象にしたプランや、早い時期の予約者に早割を適用するホテルもあります。これも入念な情報収集が必要となりますから、親の仕事としたいところです。
宿泊施設には受験生による予約が殺到しがちです。志望大学が決まったら、速やかに受験会場を確認し、最寄りの宿泊施設を押さえておくと安心です。

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