よく分からないネーミング学部
「リベラルアーツ学部」、「キャリアデザイン学部」、「グローバルメディアスタディーズ学部」、「アジア太平洋学部」といった学部では何を学ぶのかよくわからないというのが正直なところだ。
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ふた昔前なら文学部、法学部、商学部、経済学部、理工学部、医学部といったのが一般的だったが、今では大学設置基準の自由化が行われ、多くの大学が既存の学部・学科名を若者受けする学部・学科名に変更し、その教育内容も時代の最先端をいくような内容にアレンジしたものに差し替えが頻繁に行われるようになっている。中には今風の名称の学部・学科名に変更しただけというところもある。
大学選びより難しい学部・学科選び
これだけ数多の学部や学科から詩文の進路を選び出すためには大学案内などを取り寄せて、しっかり学問の内容を勉強する必要がある。
例えば昨今何かと話題となっている「危機管理学部」を新設した千葉商科大学が開設した防災・環境安全・危機管理の3学科もそうった学部に数えられる。さまざまな分野で危機管理がいわれている時代ということから将来性がある学部といえる。
また、北陸大学には、「未来創造学部」というなんとも先進的な学部がある。経営、経済、金融、法律、地域研究、国際関係、医療経営などの15の分野から組み合わせて学ぶことで既存の学問の枠組みを越えた横断的な知識を身に付けるのが目標という。
新しい学科ではないが、大東文化大学の書道学科は、書道家を養成する伝統の領域に達した学科だ。徹底して書道を訓練するのはもちろんだが、書の歴史や鑑賞法を学ぶのはもちろん、伝統のわくにはまらない書の芸術的可能性を探求したり、書を通じた国際交流も行う。
こんなはずじゃなかったにならないように
ここで注意したいのが、これだけ細分化・専門化すると、似た学部・学科名であっても、学ぶ内容は全然違うということがあるということだ。たとえば、「情報」がつく学科には、「環境情報学科」、「情報ビジネス学科」、「情報システム学科」、「情報ネットワーク学科」、「情報メディア学科」、「情報コミュニケーション学科」など似たような名称がズラリと並ぶ。
同様に、「環境」と名のつく学科も「生活環境学科」、「生命環境学科」、「地球環境学科」、「人間環境学科」、「環境社会学科」などがある。「環境」とつくからには環境問題について学ぶのだろう、「情報」とつくからには、コンピューターのことをやるのだろうといったおおざっぱなイメージだけで判断してしまうと、思ってもみない学問に挑むことになってしまう。
「環境」にしろ、「情報」にしろ、社会学系から経済系、理工系学部など幅広くこの名を冠する学部・学科はあり、当然、学問ごとにアプローチ方法は異なり、プログラミングやコンピューターネットワークといった技術寄りで学ぶところもあれば、社会学的や法律的に学ぶというのもある。
このように複雑な学部名、学科名を解明するためにが大学が発行する大学案内だが、より良く理解するために役立つのがオープンキャンパスだ。多くの大学がオープンキャンパスで相談窓口や模擬授業などを実施している。足蹴にオープンキャンパスに出かけ、ひとつでも多くの学部・学科を見て、聞いて、触れてみるといいだろう。
オープンキャンパス情報や学部・学科情報も「偏差値で選ばない大学選び」の当サイトに問い合わせ、自分に合った大学選びへの道を切り開いて欲しい。