総合型選抜の落とし穴

10人にⅠ人が退学!

プレゼンテーションなどが課題となる総合型選抜は、ある意味受験勉強の苦手な受験生にとってはありがたい入試制度といえる。教師や親、先輩、予備校などで上手なプレゼンテーション法を学べば、自分以上の自分を大学側に訴えることが出来る可能性もある。

そこで問題となるのが、「大学側が求める学生像」を演じた結果。合格したとしても、本来の自分が大学で学ぶことが出来るのであろうかという点だ。

事実、大学入学者の10人に一人が退学しているという文科省のデータが示す通り、その理由に「大学、学部が合わなかった」、「イメージしていた大学、学部ではなかった」という声が少なくないという。

さらに、ミスマッチと分かったにもかかわらず、退学することも出来ずに苦しんでいる学生の数もかなりの数になると見られているという。まさに不幸というしかない。

苦手な科目や興味のない学部にもかかわらず総合型選抜や学校推薦型入試を採用している学部ということで受験するには、「退学するほど苦しんでいる学生がいる」ということを知ったうえで受験する必要があるということは言うまでもない。

何が何でも「合格」を目指す受験生や保護者には、見て見ぬふりしたい現実だが、大学合格の先を見ることを忘れないで欲しい。

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