箱根駅伝こそ偏差値で選ばない大学進学だ!

2024年の第100回箱根駅伝は大学の名を全国区にするワンチャン大会だ

昨日、10月14日は箱根駅伝の予選会だった。来年の箱根駅伝は100回記念ということで、従来は関東圏だけに出場権が与えられているのだが、100回を記念して全国の大学に出場権が与えられている。つまり、予選会突破を狙う大学が全国から押し寄せるといった熾烈な戦いとなりそうだ。

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結果は1位の大東文化大に続き、明治、帝京、日体大、日大、立教、神大、国士舘、中央学院、東海、東農大、駿河台大、山梨学院の13位までが予選を通過した。監督にスキャンダルのあった立教大も試練を乗り越え本戦初出場を果たした。

予選突破台に加えシード校の駒大、中央、青学、国学院、順天堂、早稲田、法政、創価大、城西大、そして、東洋大の23大学が100回大会に出場する。

100回大会を迎える箱根駅伝は、日本の正月の風物詩となり、テレビ中継も全国ネットで、高い視聴率を誇っている。正月2日、3日の両日は、朝から夕方まで放送されることから、箱根駅伝へ出場すれば、その大学はたちまち全国区に名乗りを上げることになる。それを狙って多くの大学が駅伝に力を入れ日本国内はもとより、遠くはアフリカから有望な選手を招聘して出場を狙うようになっている。

事実、箱根駅伝に出場を果たした多くの大学が人気校となり、それに伴って偏差値を上げている。その好例が山梨学院だ。箱根駅伝で優勝を果たした山梨学院は、全国区の大学となり、駅伝だけでなく、野球や競泳など、多種目のスポーツ大会に出場を果たせる学生を全国から招集している。

そして、第二の山梨学院を目指し、国際城西大学や中央学院大学、上武大学、城西大学、平成国際大学、国際武道大学などが積極的に参加するようになった。

その結果、数年前まであまり聞きなれない大学だったが、今ではすっかり全国的に有名な大学の仲間入りをしている。

新興大学の参入に伴って選手側にも大きな変化があった。かつては高校時代にしっかりと実績を残した高校生ランナーだけが、箱根駅伝出場常連校や古豪校に入学し、夢の箱根駅伝出場していたが、山梨学院大学以後、駅伝群雄割拠の時代に突入したことで、高校時代は記録を出せなかった者でも資質を認められるなどすれば、駅伝新興大学に進学し、箱根駅伝の夢を追いかけることができるようになっている。

実はスポーツに長けた学生が学力がなくとも慶応や早稲田、立教といった六大学に入れる党いのは古くからある。ただし、堂々というよりひそかに合格という印象は否めなかった。それが、今では正当な入学方法として認められるようになったのである。これこそ大学選びの新常識だ

これは箱根駅伝に限ったことではない。私立大学の多くがスポーツのみならず、あらゆる分野で大学の知名度を上げるために多種多様の方針を打ち出しており、筆記試験や偏差値で及ばすとも、特技や個性、あるいは将来性を感じさせることで入学を認めるというのが当たり前化している。

それは筆記試験だけに限定された入学制度の門戸が広く開かれたということに他ならず、これまで偏差値で大学を選ばされていた高校生にとっては、大学入学のチャンスが広がったということ。そういった意味で箱根駅伝は、偏差値だけで大学を選ばない時代の象徴だ。

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