なるため! 日本語教師その③

日本語教師のキャリアアップ

一流と呼ばれる日本語教師で共通しているのは、優秀な生徒をコンスタントに輩出しているということに尽きると多くの関係者が口にします。日本語教師に限らず、教師は生徒勉強意欲を駆り立てる授業の工夫が必要で、いかに実のある授業を展開するかを常に考え、実践していく必要があります。ここでは、優秀な生徒育成方法について一例を紹介します。

教材を駆使して、理解を深めさせる

小中学校、並びに高等学校の教師は、文科省が指導するガイドラインに則り授業を行っていますが、日本語の教師はその範疇になく、ある意味では、独自の授業展開が許されていますが、強く求められるのはいかに実践的かということです。

つまり、教科書に載っているような日本語ではなく、日常の生活で交わされる、いわゆる生きた日本語をいかに教えるかというのが日本語教師の腕の見せどころになります。そこで教材になえるのは、日々の暮らしや話題となっている出来事、行事、習慣などということになります。例えば、お正月の初詣、お年玉、節分、ひな祭り、花見、七夕、お盆などを題材に授業を組み立てています。

さらに、話題のテレビ番組や流行りの歌、歌手。さらにはインスタやYouTubeで話題になっていることなど、生徒が好奇心を抱く事柄を幅広く収集する努力も欠かせません。

教師の力量は生徒の成績の良し悪しで決まる

実際、日本語を学ぶ生徒が受験する日本語能力試験では、日常的な日本語をいかに使いこなすかが問われます。受験対策には、新聞や雑誌、SNS、漫画など生きた日本語が、会話や文章だけでなく文法の理解を深めることにも役立っているようです。

生徒の質問への対応力が問われる

日本語学校の生徒の多くが、日本の文化や歴史に興味を持っていたことがきっかけで日本語を学んでいるようです。一般的なことであれば、教科書に沿って教えれば問題はありませんが、優秀な生徒を輩出するには、大学受験程度のレベルの知識が必要になります。例えば、歴史を取り上げるとすれば、出来事を年表のように教えるのではなく、文化の変遷、文化誕生の背景、文化を通しての世界との関わりなどまで説明できれば、生徒の知的好奇心は大いに刺激され、授業は充実したものになり、それが高い評価を受けることになります。

さらに、世界に大きな影響を与えている日本のアニメやアイドルなど、サブカルについての質問にも答えられるくらいの知識は身に付けておきたいものです。

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