奨学金　対象年収６００万円世帯まで拡大

返還不要の国の奨学金が２０２４年度から拡充

4月5日の読売新聞朝刊によると、大学生などを対象とした、返還不要の国の奨学金が２０２４年度から拡充される。子ども３人以上の多子世帯と私立の理工農系学部の学生について、対象世帯の年収上限を現行の３８０万円から６００万円に広げられる。これにより新たに約２０万人が対象となるという。

4月4日、文部科学省は見直し概要を発表。新たに対象になるのは年収目安が３８０万～６００万円の世帯。扶養する子どもが３人の場合、支援額は年間最大約４０万円となる。授業料が割高な私立理工農系の学生には、私大文系との平均差額（約３０万円）を支援すると同新聞は伝えている。

年収３８０万円未満の世帯への奨学金は年収２７０万円未満の世帯で自宅外から私大に通う学生には授業料免除と給付型奨学金を合わせて、約１６１万円を支援する現行のまま維持される。支援を受けている学生は約８０万人まで増え、高等教育機関の在籍者全体のうち２割が対象になると見込んでいるという。