「自分史づくり」で長所や得意なことを見つけ、発展させていこう
自分史づくりから始めてみよう
中にはいろいろ考えてみたけど、これといった将来像が思い浮かばないという人もいるでしょう。そんな人は、まず、自分史を作ってみましょう。自分一人でつくるのは難しいでしょうから、母親などに質問を投げかけながら進めるといいかもしれません。
生まれた時はどんな子だった? 元気がいい子、泣かない子、食欲旺盛、よく眠る子、泣き虫、人見知りなど、いろいろ出てくるはずです。次は保育園、幼稚園時代、小学生の頃に何に夢中になったとか、中学で始めたサークルや部活。そして、高校進学の時にどんなことに悩んで、どんなふうに志望校を決めたのでしょう。
そうやってどんな高校生活を過ごしたのかを年表を作るように書き出していってみてください。その中から、自分の強み弱みが見えてきませんか? 強みはそのままアピールポイントを書くヒントになりますし、弱みだってそれをどう克服してきたかをちゃんと志望動機書に書き込めれれば、大きなポイントにつながるエピソードになるのです。
親や友人など、第三者の意見も取り入れてみよう
もし、「自分の歴史にアピールできるようなことなど何もない」と思っているなら、ぜひ、第三者の意見も聞いてみてください。生まれた時から客観的にあなたを見つめてきた父親や母親からすれば、こんないいところがある、あのときこんなに頑張ったじゃないかと助言がもらえるはずです。父母に期待できないというなら、友達でもいいでしょうし、恩師など、周囲にいる尊敬、あるいは信頼できる大人に相談してもいいでしょう。
そうした客観的な評価は、あなたが欠点と思い込んでいることを、むしろあなたの魅力だと見ていることだってあるのです。そういった第三者の意見をしっかり聞き出して年表を埋めていってみてください。
<年表を作るキーワード>
・子どもの頃、どんな子どもだったといわれますか?
・こんなことをしたという思い出はありませんか?
・打ち込んだスポーツはありますか?
・習い事や塾に行きましたか?
・どんなことが好きで、何が嫌いでしたか?
・影響されたテレビ番組、映画、本はありましたか?
・友達や親からどんな人間だと思われていますか?
・好きな科目はなんですか?
・嫌いな科目はなんですか?
・長所はなんですか?
・短所はなんですか?
・今、気になるニュースや出来事はありますか?
「欠点」はむしろ志望動機書の「おいしいネタ」
自分史のキーワードを探っていくといろんな自分の姿が見えてくるのではないでしょうか。勉強は最初から嫌いだったと投げやりになってはいけません。どこかに嫌いになったきっかけ、事件があるはずです。それを突き止め、「そんなことで勉強嫌いな子どもを増やさないために、大学で教育について学びたい」という立派な意見を導き出すこともできるのです。勉強嫌い、スポーツ嫌い、集団行動が苦手、友達が少ない、何事にも積極的になれないなどなど、一見、欠点にも思えることも、考え方次第では、大学を志望する大きな動機付けになるのです。めげずに自分探しをしてみてください。